イケメン教師との淡い思い出 ❶
- by 流 at 10月15日(土)18時41分
- Number:1010181950 Length:4525 bytes
初めて投稿させて頂きます。
名前はりゅうと読みます。
良かったら読んで頂けると嬉しいです。
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これは僕が中学2年生の時に経験した出来事です。
当時、僕は運動部に入っていましたが、特に運動神経がいいわけでもありませんでした。成績は中の上、友達も多くもなく、少なくもなく。いわゆる害のない平凡な子供でした。顔立ちは、「可愛いね!」とよく女子や先輩からは言われていましたが、付き合った経験はありませんでした。
僕のクラスの社会科の授業を受け持つ人は、何かの理由(忘れました…)でよく担当教師が変わっていたのですが、そんな中現れた一人の教師が今回の体験談のキーパーソンとなるのです。
彼、ユースケ先生は2学期から僕達のクラスの社会科を担当することになりました。
『イケメンだ!!!』初めて彼を見た時にまずそう思いました。心の中が色めき立つような高揚感を覚えたのが今でも印象深く残っています。芸能人で例えるならば、黒髪の山本裕典に向井理を加えた感じでしょうか。髪はショートヘアでトップを長めに残し、ワックスで上げて固めていました。中学生の僕は、オシャレにワックスで髪を整えた若い男性教師を初めて目の当たりにし、とにかく仲良くなりたいなと考えていました。
ユースケ先生が授業を担当して1ヵ月。僕は一番前の席で教卓に近かったこともあってか、話しかけられることも多く、徐々にその距離を縮めることに成功していた。
授業毎の最後に書くプリントの授業の感想の欄もしっかり記入し、とにかく好かれようと頑張っていた。
そんな頃に迎えた中間テスト………の結果返却の日。その前日はワクワクして眠れない夜を過ごしたのですが、無事に迎えた当日の朝。僕は何と廊下でユースケ先生にすれ違った。
「あ、先生おはようございます!」
「おう!おはよう!どうしたんだ?今日はやけに早いな」
…まさか緊張して浮きだって早く来たなんて言えないので…
「いや、なんか早く起きちゃって(笑)
先生はいつもこんな時間からいるんですね!」
と答える。
「俺もいつもはこんな早くないんだけどな、採点終わってなくて(笑)」
「…え!?まだ終わってないんですか?大丈夫ですか!?」
「大丈夫大丈夫、これからダッシュで終わらせてやんよ!」
ニコッと笑う先生の笑顔。それだけであそこが反応してしまいそうになるくらいの破壊力。そこに加えて先生が言った。
「あ、でもリューのはもう採点したぞ!一番に!」
「…!?えっなんで?え、どうでしたか?」
しどろもどろになりながら答えた僕に一言。
「頑張ってた甲斐があったな」
そういって頭を撫でてくれた。軽くポンポンと。
「じゃ、また後でな〜他の授業も寝るなよ〜」
去っていく先生をぼーっと見つめていたのは、きっと不可抗力です。顔が火照って紅く染まっているだろう、と自分でも分かるくらい熱が上がっていました。
そして迎えた社会科の時間。
「よーし、これから答案返却するから机の上は赤ペンと問題用紙だけにしろよー」
先生の声に教室がざわめく。
「ねぇホントに終わったーー!!」
「あたしも今回社会マジしんだわー!!!」
「まじで!?楽勝だったじゃん(笑)」
「うっそ、なんで最悪ー!!!」
「先生ー平均とか書いてーー」
クラスメイトの声をよそに僕はただ緊張感が高まっていた。先生に触れられた頭にそっと触れてみる。あれから数時間しか経っていないのにまだそこに温もりがあるかのように錯覚する。
黒板に先生の字が書かれていった。
[最高点:98]
[平均点:54.3]
[最低点:21]
いつもと変わらないテスト後の結果の表記方法になぜだか安心する。
「ちょっと平均低めじゃね!!??」
「てか21点誰だよーー(笑)」
「見てみて54321とかウケるんだけど!!!」
騒ぎ立てるみんなと対照に僕は段々と冷静さを取り戻していっていた。
『お願い、せめて80台はいって、いってるよね?だって先生褒めてくれたし…大丈夫大丈夫大丈夫』
「はーい静かにーうるさいとテスト返さないぞー
席は移動しないように、他のクラスも授業中なんだからなー。じゃあ、出席番号1番から取りに来ーい」
答案が配り始められた。何人かに答案が受け渡り…そして僕の番。何故かにこにこしている先生から自分の答案が手渡される。98点だった。先生をチラッとみると目が合った。
「はーい次ー」
何事もなく先生は次の人の名前を呼んだ。
6限が終わり、ホームルームも終わり、さて部活へ行こうと廊下を歩いていた時。とんとんと肩を誰かに叩かれた。そして振り返ると…ぷにゅと僕の右頬が指先で潰された。見上げたそこには先生のしてやったりとにやける顔があった。
「よう、これから部活か?」
「せ、せ、先生!!いきなりなんですか!?///」
多分また紅くなっていたであろう。
「そんな怒んなよ〜それよりテスト!自分でもびっくりしただろ〜?」
「え、はい、そりゃまぁ。でも今回は簡単だったからたまたまですよ」
「あはは、強がっちゃってー可愛いなお前は(笑)」
「な…別に可愛くなんてないですから!!」
「だって今回学年でもトップだぞ、社会は」
「ホントですか!?良かったです!!」
「まぁまた次回も頑張れよ〜んじゃあな!」
再び肩に手をポンポンと添えると歩いて行ってしまった。不意に正気に戻り、周りを見渡すが、こちらに注目している人はいなさそうだった。
一安心し、遠くを歩く先生の背中からお尻を眺める。
『僕も気軽に触れられたらなぁ…』
なんて淡い期待を寄せながら。
《続く》
イケメン教師との淡い思い出 ❷
- by 流 at 10月15日(土)18時51分
- Number:1012185945 Length:7070 bytes
テストから数週間後、僕達の学校で体育祭が行われました。
個人的には体育が嫌いなので、嫌で嫌で仕方が無かった体育祭ですが…まさか帰り道には素晴らしい日になったと思えるなんて考えてもいませんでした。
オープニングの入場行進から始まり、演技種目は着々と進行していった。体育祭らしい気候だと呼ばれていた、カンカン照りの校庭はみんなの熱で盛り上がりが更に高まっていた気がします。
そして迎えた午後の部。僕が唯一楽しみにしていた種目『教師色別対抗リレー』がやってきた。
そう、ユースケ先生が出場するのです。
いつもはスーツ姿の先生の半袖半ズボンというラフな格好が見れて、しかも爽やかに走る姿が拝めて僕は大満足でした。
しかし走り終わって暫く経つと先生は何故かフラフラしていました。単に疲れただけでなさそうな様子に僕は生徒用の応援席を飛び出して、先生の元へと駆け寄った。
「大丈夫ですか!?」と声を掛け、スポーツドリンクと冷たく絞ったタオルを手渡す。
「ああ、ちょっと疲れちゃったかな」
力なく笑う先生がやつれているように思えたので、保健室へと連れていった。
肩に捕まらせて「ごめん、ありがとな」なんて言葉を聞きながら歩くのもまた日常の中の微かなときめきの時間でした。
無事保健室に着いたものの、保健の先生にあんたは体育祭行きなさいよ、と追い出されたため、僕は結局閉会式までは校庭にいるハメになってしまった。
さて、クラスでの記念撮影等々も終わり、僕は保健室へと足早に向かった。
「先生!具合はどうですか!!?」
保健の先生が口元に人差し指を当てて言う
「今日は暑かったせいか、やっぱりばてちゃったみたいね。で、今先生寝ちゃってるから、面倒みててくれない?私今からちょっとだけ抜けなくちゃいけなくて…1時間くらいで戻れると思うんだけど…頼める?」
なんて言葉に
「もちろんです!ちゃんとみてます!」
と返事をし、内心はしゃいでいた。あら、そう、じゃあよろしくね、なんて言いながらパタパタを足音が遠ざかり、小さくなるのにつれて僕の鼓動はドクドクとうるさくなっていった。
「2人きりか…」自分で呟き恥ずかしくなった。
気を紛らわせるために文庫本を取り出して読み始めるものの、十数分くらい経つと落ち着かなくなってきた。
視線の先にはユースケ先生。変わらない端整な顔立ち。程よく隆起する腕の筋肉。
笑った顔も好きだけど、無防備な顔も好きだな、なんて眺めていた。
『もうちょっと近くで見たいな…』
そろりと先生との距離を縮めていく。ベッド脇にあったパイプ椅子に腰掛けた。
この肌に触れたい、この唇に、この手でもっと触れられたい、欲望の渦に悩まされながら…せめてキスの手前まではいいだろうと勝手に結論を出しました。
腰をあげ、顔を近づける。先生との距離30cm。
あ、奥二重だったんだな、睫毛長いな…相変わらず大きな音を立てる心臓。遠くでカラスがなく声まで鮮明に聞こえる。
あと…10cm。さすがに近い。これでももう十分過ぎるくらいときめいている。
もっとちょっとだけ、もうちょっとだけ…と思ううちに唇の先と先とが僅かに触れてしまった。
……先生の目が開いた。
思わず飛び退いた僕に、先生も身体をびくっと震わせた。「りゅうか…俺…寝ちゃってたんだな」
ゆっくりと身体を起き上がらせながら言った。
これ以上ないくらいに心音が轟いてるのは気のせいだろうか、胸が苦しい。
「ぁあ、はい。体育祭も終わっちゃいましたよ」
言葉に淀みはないだろうか、不自然ではないだろうかそんな思いが湧き上がる。
いくら先生がよく僕に構ってくれるからといって変な気を持つのは絶対にダメなんだとは分かっているつもりだった。
オネェだ、オカマだ、ホモだと揶揄された日々でそれは学んだ。ゲイなんて言葉がそれほど浸透していない時だったし、ましてや中学生に差別的な用語の差を明確に使い分けろと言っても無理があるだろう。
とにかくこの場を逃げ出して一人で抑えきれない想いを噛み締めたい気持ち、このまま一緒にいたい気持ちが交錯していた。
「そっかぁ…何かカッコ悪いとこみせちゃったな」
はにかむ先生の笑顔が心に刺さる。
「そんなことないです!先生はいつだってかっこいいです!」
言い過ぎかもとも思ったが…言葉は次々と口から溢れ出した。話が飛躍し過ぎだとか、そんなことは何も考えられてはいなかった。
「いつも僕なんかを気にかけてくれるし、頼ってくれるし、本当に嬉しいんです。だからどんな先生でも大好きですから!僕にとっては最高の先生なんですよ!!」
暫くの沈黙。無論僕にはとてつもなく長く感じた。先生がゆっくりと口を開いた。
「ありがとう。そう言ってもらえて本当に嬉しいよ。これからも色々頑張らなきゃだな」
何か少しはぐらかされたような言い方に思考がどこかへ飛んだかのようにぼーっとしていると、気づけば先生が目の前まで迫ってきていた。
「ぇ…」チュッ…
唇と唇が触れた。僕の初キッス。
いつもと同じ柔らかい笑顔を見せる先生。
「さっき、俺にしようとしてたこと。間違って…ないよな?もう遅いから送ってやるよ。帰ろうな、あー職員室寄って挨拶しとかねーとだけど」
先生の言葉は聞こえているのに、どこか遠いところで聞こえる錯覚。落ち着きを取り戻さないまま大きな心音を響かせる胸。
身体全体が熱くなってきた。
「じゃ、とりあえず待ってろよ」
保健室に一人になった。今はどんな気持ちなんだろうか。歯がゆいような何とも言えない淡さを知った。このまま眠ってしまいたいくらいだ。
この時僕は初めて本気の恋というものを知った気がする。好きなのかもしれないが、確信へと変わった瞬間だった。
"好き"という種から
"恋"という芽が出て
"愛"という花が咲く
保健室に貼ってある名言のポスターは僕の胸を揺さぶった。
数十分後、ユースケ先生が保健の先生と共に戻ってきた。
会議があって遅くなってしまったそうだ。
「お疲れ様、じゃあ気をつけて帰るのよ」
と保健の先生に見送られ、僕達は学校を出た。
先生の車に乗るなんて滅多にない経験なので緊張する。もっとも、この緊張は今に始まったことではないのだが。
「お前んちはどっち行けばいい?」
先生の問いかけで僕の道案内はスタートした。
信号待ち、直線路くらいしか会話出来ずに、ほんの数分でうちの近所に到着した。
正直物足りなかったし、まだまだ一緒にいたかった。
「あ、この辺で大丈夫です。わざわざ送って頂いてありがとうございます」
口では言ったものの、僕は座席から立ち上がれずにいた。
「おう、遅くまで突き合わせちゃったからな」
先生もそういったまま、黙ってしまった。
何か言わなきゃ、そう思えば思うほど、口は固く結ばれ、言葉が出てこない。明日は日曜日で月曜日には振替休日もあるので、最低2日間は会えない。今までにはない寂しさを感じた。
ただ「好きな」先生じゃないのだと、さっきもチラリと考えたことが頭をよぎった。
「あーなんか気まずい思いさせちゃった…よな?あの、ちゃんと伝えるべきだったんだけど…俺も恥ずかしいというか、教師って立場だからあれなんだけど。お前がさ、その…想いをちゃんと伝えてくれた時、本当に本当に嬉しかった。他の生徒よりも親しくしてきた自覚があるだけ余計に。
可愛いな、なんて同性相手に思うのは初めての経験だったし、意識しないように、あくまで年長者として接してきたつもりだった。
だけど今日はそのリミッターが外れちゃったんだよ…俺もりゅうのことがちゃんと好きだよ」
予想外の先生の告白に僕は反応すぐにはできなかった。先生の言葉は簡単だったはずなのに、上手く咀嚼して頭に入れることができなかった。
ユースケ先生の、僕をまっすぐ見つめる視線は眩し過ぎて直視できなかった。
日が短くなってきた秋の薄闇が僕達を隠してくれている。
「先生…ありがとう、ホントにすごい、僕今、幸せです」目が涙で滲んできた。
「おいおい泣くなよ!?(笑)……で、あのそれでさ、お前がよければだけど、来週末映画とか見に行かないか?突然だけど。ほら、授業の感想プリントに書いてあっただろ、来週公開の歴史の映画がどうとか。あれ、実は俺も気になっててさ。…どうかな…?」
先生がプリントの内容まで覚えていてくれたこと、誘ってくれたこと…何もかもが奇跡のように思えた。教師が生徒を、プライベートで誘うなんて相当な勇気を振り絞ったのだろう。よくよく考えると、先生の方が緊張していたのかもしれない。
当然僕はもちろんだと即答した。
改めて約束を交わし、先生の携帯番号をもらい、その日は別れた。
《続く》
イケメン教師との淡い思い出 ❸
- by 流 at 10月15日(土)18時49分
- Number:1015184856 Length:4230 bytes
それから約一週間、廊下で先生とすれ違う度に、授業で目が一瞬でも会う度に、体育祭での出来事が脳裏に浮かんだ。朝起きてから夜寝るまで、先生の姿が頭から離れなかった。
そして土曜日。
「明日この前別れた場所に迎えに行くから」
という前日の先生の言葉通り、僕達は無事会うことに成功した。
昨夜は、来なかったらどうしようという不安感と、それから起こる様々な出来事を妄想していたためよく眠れなかった。だから今朝は、身体も頭も絶好調ではなかったが、それでも先生に会うと気分は忽ち晴れ渡った。
ホワイトのTシャツに水色のシャツ、ジーパンという王道爽やかな先生の私服にキュンとした。
一方僕はというと、黒色味の細身のチノパンに、キラキラ装飾された黒色のロングTシャツ。
「おはようっ!おぉ、りゅうはオールブラックコーデか、かっこいいな!」
「おはようございます先生!!ありがとうございます!先生も爽やかでいけてますね!!」
なんてやり取りをしつつ、車は発進した。
地元だとさすがに誰かに鉢合わせする危険性もあるので、学校からは何個か離れた市の大型複合施設へと行った。
万が一知り合いに見つかったらという体で言い訳も考えてはいたが、特に何事もなく、初デート(!?)の時間を満喫できた。
映画も面白く満足で、その後のランチ、ショッピング、スイーツ…どれも楽しめた。
外では呼び方を変えようと提案され、ユースケと呼び捨てにしたことも距離が縮まったみたいで嬉しかった。
進展をほんの少しだけ期待していたが、この日は家に送り届けられた。最後のキスは切ない味がした。
家に帰ってから僕はユースケ先生にメールした。
『先生!今日は色々連れて行って頂き、ありがとうございました!!どれもこれも楽しくてあっという間の一日でした☆良かったらまたどこかに遊びに誘って下さい!』
先生からの返信。
『りゅう、こちらこそありがとう。俺も楽しかったよ!今度は…俺のうちにでも泊まりに来るか!?』
正直、エロいことまで考えてしまい、勝手にドキドキした。
『ぜひ!行きたいです!!!』
メールの返信が待ち遠しい。がめついていると思われないか…などと思っていたが、そんなのは杞憂だった。
『じゃあ来週また土曜日、空いてるか?』
もちろんですーーーそう送り、僕はまた次回の約束を取り付けた。これから一週間、頑張る理由が出来た、そう思った。
そして再び巡ってきた土曜日。友達にうちに泊まると嘘をつき、先生の家へお邪魔した。
割と広めの1LDK。男の人の一人暮らしとして結構綺麗だった。
「わぁ…先生いいお家住んでますね〜」
「そんなことないけども…ありがと」
照れたようにはにかむ先生、最高。
心の中で何百回と叫んだ先生の、ユースケ先生の家にいる。2人きり…この幸せを噛み締めずにはいられない。
「そんなことより…プライベートでは先生呼びじゃないって決めただろ」とデコピンされた。
「いたいなぁ、もぅ…ユースケ!」
「痛いな、じゃないでしょ!りゅうが約束破るから悪いんだからね!」
…なんて一週間寂しい思いをした分だけいちゃつき合った。先生の幼い感じも打ち解けられた感じがして、僕にとってはこの上ない喜びだった。
お昼は先生がお手製のチャーハンを作ってくれた。本当に美味しかった。
のんびりとお昼の番組を観ていると、脇をくすぐられた。
「わぁぁぁっ!!!せっ…ユースケ何やってんの!?」思わず叫んでしまった。僕はくすぐりに弱いのだ。
「えーだってテレビ観てて俺に構ってくれないから…」
ソファーにもたれていた僕に覆いかぶさるようにしてユースケ先生は言う。
「てか、また先生って言いそうになってたでしょ!?お仕置きだー」
またくすぐられた。
「わっ、やっ…ゆ、ユースケ待ってぇぇぇ…」
もちろんやめてなどくれない。
先生からの容赦ないくすぐりが続く。久しぶりにこんなに笑った。だがしかし、あんまりくすぐられたので、僕のあそこは反応してきてしまった。先生の手がピタッと止まった。ニヤニヤしている。バレたのか…
「りゅう、勃ってるでしょ?エロいな〜どんなもの持ってるのかな〜ねぇ、見ていい?」
なんて言って股間をズボンの上から撫でてきた。スウェットを履いていたため、形はくっきり分かる。
ズボンを下ろされた。僕のもっこりが浮き出るパンツが露わになる。
「…りゅう、経験ある?」静かに問われた。
「…ないです」僕は答える。
「俺がりゅうの初めて、もらってもいい?」
「…ユースケにもらってほしい」
先生の唇が僕の唇に触れた。三度目のキス。
ゆっくりと舌と舌とが触れ合う。初めてのディープキス。何だか変な感じがした。先生の味なのか何なのか…僕には判別がつかなかった。
もっこりを撫でてられる。んぅ…声が漏れた。
シャツを脱がされた。
「ベッド行こうか」と先生に促される。
肌をそっと撫でられる。乳首を舐められる。
下から上目遣いで僕を見上げる先生に興奮してしまう。先生の身体で押しつぶされた僕のものは、僅かな刺激にさえ反応してピクッと動く。
それを感じてなのか、先生はずっと笑ったままでいる。羞恥心と幸福感で何とも言いがたい感情になっていた。
《続く》
イケメン教師との淡い思い出 ❹
- by 流 at 10月18日(火)21時16分
- Number:1018211637 Length:5906 bytes
「すごい心臓の音。興奮してるんだね…」
先生の言葉は脳に響き、甘い気持ちを誘う。
僕の心臓に頬を密着させ、耳を当てている。愛おしい、と感じた。
「りゅうのさっきからめっちゃ動いてるんだけど…触ってほしくてしょうがないのかな…?(笑)」
先生はそう言いながら足元へと移動した。
「ねぇ…パンツの上の方が濡れてるんだけど…なんでかな…」
なんて、その部分を人差し指でくるくると弄ってくる。
「あれ…またおっきくなってない?どんだけHなんだよ〜!」
僕のパンツのシミは少しづつ面積を増していく。
「あ〜そろそろ舐めたいな…ねぇいい?」
先生の上目遣いは本当にエロい。拒否なんてするはずもなく、小さく頷いた。
パクッとパンツの上から咥えられた。
先生の鼻から抜ける息は荒くなっていっているのが感じられる。口の中は温かかった。パンツ越しの舌の攻撃は大して強くないはずなのに、反応してしまう。
「脱がすよ…」
先生の台詞とともに僕のものは露わになった。
当時の自分史上最大に勃っていただろう。
「大きいねぇ…まだ小さいのに…あぁエロい」
思い切りしゃぶられた。全体が先生で包まれる。
「あっ、ぁぁぁ…あぁ、んっ…」
声は自分の意志とは無関係に溢れてしまう。
ぶちゅ、じゅばっと粘液の絡む音がしていた。
先生の唾液と僕のがまん汁とが混ざり合い、ドロドロになっている。舌で亀頭を包み込まれる。強い攻め、優しい撫で、縛りつけるような吸い付け、ただなぞるような舌遣い…色々な気持ち良さが襲ってくる。オナニーだってまだ10回程度くらいしかしていない頃だったから、余計に衝撃的な感触だった。
「はぁ…はぁぁ…はぁ」
何だか体力まで搾られている気がする。
「りゅう、俺の身体も弄ってみて」
今度は僕が先生を良くしてあげることになった。
先生の乳首をシャツの上から触ってみる。ピンと勃った乳首は感度もいいようだ。
「んんっ…」
甘い声が漏れた。僕はシャツのボタンを一つずつ外していった。先生の胸元が見えていき、ヘソまで解放された。ムダ毛はほとんどない綺麗な肌だった。乳首に口付けをする。どこかの漫画で読んだように、甘噛みしてみる。
「あぁ…っ!」
どうやら感じてくれたみたいだ。一方を口でぺろぺろして、もう一方は手で弾いたり摘んだりしてみる。しばらくそうして楽しんだ後、先生の股間の方へ下りていった。僕と同じようにスウェットを履いているので、もっこりは丸わかりだ。しかもスウェットには小さなシミが現れていた。
「…先生…なんかズボンまで濡れてるけど、どうしたの?」
頼りなさげにベッドに身を任せている様子に、無性にいじめたくなって僕は聞いた。
「先生、感じちゃってるんだね?」
「…っ!だから先生って呼ぶなって言っ……あん」
金玉を掴むと叫んでくれた。
眠っていたSのスイッチか何かが反応しそうになる。スウェットの上から指でつーと撫でてみる。手のひらで包み込むように撫でてみる。
先生の上から覆い被さったまま、脇の下に手を入れた。
「あぁ!!!りゅ、りゅう止めて、俺、俺…脇弱いから…ぁわ…ちょ、ちょとあぁ…」
「ユースケにさっきのお返し!」
くすぐりは思いのほか効いた。その効果はスウェットにも現れており…色の変わった部分が広がっている。がまん汁、出ちゃったんだと思い、更に興奮は高まった。
「ユースケのちんこ見ちゃうからね」
スウェットを脱がせた。柔らかそうなグレーのパンツも濡れていた。先生の体温、匂いが強くなった。堪らなくなってそこで先生の下半身を抱きしめた。顔でちんこを押しつぶす体勢になっている。むくむくと先生のちんこが僕の顔の下で動く。パンツ越しに舐めてみた。薄いグレーが濃いグレーはと変わりゆくのにはそそられるものがある。満足するまで弄った後、パンツに手を掛けた。心拍数が上がる。抑えきれないドキドキ。
パンツを下ろした。
目の前に現れた。大きくて黒いもの。先生のちんこは長かったように思える。がまん汁でてかてか光っている。夢にまで見た、ずっと手にしたかったもの。綺麗な色と形で僕を誘う。
裏筋から舌先で舐めてみる。
「ふ…ぅん」
小さな声が聞こえる。まずは亀頭を口に含んでみた。くるくると亀頭の周りを舐め回す。
先生にされたことを思い出しながらしゃぶりついた。しょっぱいような大人のアジがする。
時折ぴくぴく動いているのはちゃんと気持ち良くなっているからなのだろうか、嬉しく感じる。
しばらくして口が疲れてきたので、今度は手で刺激することにした。手を裏筋側に沿わせて、指3本くらいを触手のようにバラバラに動かして亀頭を刺激した。
「んんんぅ…あ…それいぃ…」
先生がよがっている。突然抱きしめられた。
「ん、りゅう…シックスナイン…分かる?お互いのちんこ舐め合おうか」
僕が仰向けになって寝て、その上にユースケ先生が覆いかぶさる形になった。目の前には上からぶら下がるちんこが揺れている。金玉の重量感も見た目だけで分かるほどであった。少し目線を下に向けると薄らと見える腹筋の割れ目。改めて状況のエロさを噛み締められた。
シックスナインは自分が気持ちよくしているのに、気持ちよくもされているという不思議な感覚だった。
「んん、ぁぁぁ…ん…はぁ…」
二人して声にならない声を上げて、お互いのちんこをひたすら貪り合った。
「りゅう…俺のけつの穴舐めてくれない?」
突然のお願いに驚いた。もちろん、初めてのことでもあったし、イメージでは僕がウケだと思っていたから尚更だった。
「あ、大丈夫、お前が来る前に綺麗にしてあるから汚くはないぞ、な、だから頼むよ」
とても可愛かったので即オッケーした。
先生のお尻は毛もほとんどなく、そういう意味でも綺麗だった。赤ちゃんのおむつを替える時のように足を上げた体勢をとってもらう。肛門括約筋から舐める。チロチロと初めは舐めていたが、抵抗がなかったので、しっかりと口付けしながら舐めることにした。
「ぅはぁぁ…りゅう、ぃぃよ…」
『自分よりも大きい大人が、攻められてこんなにも喘いでいるなんて…』
ムラっときた。先生のちんこを握り、がまん汁で指をとろとろにして、穴に突っ込んだ。三本同時に。
「あぁあっ!いきなり、そんな…」
先生はずっと声を発している。先生の中は温かくて不思議な感触だった。身体の向きを回転させて、四つん這いになってもらう。腹側に指を曲げた時、喘ぎが極端に大きくなった。
「あああああ!そこ、ダメぇ…ぁあ!っんん!」
後で聞いたことだが、前立腺に触れていたらしい。
「りゅ、りゅう…りゅうのちんこ入れて…」
あまりにもエロい先生を目の当たりにし、僕はちょっと意地悪く言ってみた。
「ユースケ…おねだりしないと入れてあげない」
「……ぁ、りゅうのちんこ、俺のけつマンコに入れて下さい……」
完全に勃ってしまった。ゆっくりと挿入してみる。動画で見たのを思い出しながら。先生の中に飲み込まれていく様子は更なる興奮を誘う。根本まで全て入り切った。先生の中はものすごく熱くてぎゅうぎゅう締めつけてきた。
「んん…」
それだけで力が吸い取られた気さえして、先生の背中に力なく抱きついた。
「あぁ…りゅう、動かしてぇ…」
その言葉を原動力に僕は腰を振り始めた。
《続く》
イケメン教師との淡い思い出 ❺
- by 流 at 10月21日(金)05時41分
- Number:1020212321 Length:5077 bytes
今までに経験したことのない動きに僕は早くも疲れ始めていた。が、先生の為にと必死で突き立てた。近づいては離れ、近づいては離れ…感覚が麻痺しそうなくらい良くなっていた。
「あ、あぁ、んんん…ぁぁぁあ…ぁん…りゅう…かぉみてやってぇ…」
学校では、いや、こういう関係にでもならなければ一生見れないであろう顔。今にもとろけそうな、締りがないだらしない顔。
快感に溺れ、教え子に身を任せて喘ぎ喚く様子。
『誰も知らない先生を僕は知っている』
その特別感は益々僕を煽るようで、本当にいつまでもこのままでいたいと思えた。
体位を変え、甘い接吻を交えながら、その腕に身を包まれながら、ただただお互いを思うままに委ね合った。
先生の肉棒を掴み、扱く。
そして遂に解放の時はきた。
「あ、あ、あ、りゅぅ…ぉれ、あぁん、ぃ…いっちゃうよ…あぁ、いぃいくっ…!!」
真っ白で濃厚な液が先生の胸に腹に飛んでいった。はぁはぁぁ…と持久走直後のようなどこか満ち足りたような息遣いをしている。丁寧に先生を綺麗にし、そしてベッド上に後ろから抱かれて座った。
「今度は俺がりゅうの出してあげる」
先生は僕の耳を舐めた。舌が耳殻をくすぐる。本当に近くでくちゅくちゅとエロい音が聞こえる。先生の時折囁くような息が、興奮を高めてくる。
わざと深く息を吐きながら、語りかけてくる。
「ねぇ、りゅう…どう、初めてやって。気持ち良かった?俺の中の感想…聞かせて…」
亀頭だけ攻めたり、いきそうになると玉を弄ったり、いきたいのに全然いけずにもどかしさが募っていった。早く出したい、膨れ上がったちんこを休めたい…それしか考えられないほどに焦らされた。
「せ…ユースケ…ぉ願い、ぃぃかせてょ…」
「えぇーどうしようかな…」
何て言って弄び続ける。あんなにとろんとしていた先生が意地悪になって、そのギャップにまた惹かれてしまう。
「じゃあ…先生、僕のちんぽしゃぶっていかせて下さい、って言えたらいいよ」
恥ずかしかった。呼び方を戻すのも、関係性が浮き彫りにされ、いやらしさが増した。
「先生…ぼ、僕のちんぽ…しゃぶってぃかせて下さいっっ!!」
「よく出来ました」
するりと移動し僕の股にへばる先生。
「ぁぁぁあっ!!先生…いくっ、いっちゃぅ…!ぁぁぁあんっ!」
僕の精液は先生が飲み干した。綺麗にちんこを全て舐め終わり、キスをした。少し苦かった。
僕達が興奮から覚める頃、外は薄暗くなっていた。買い物に行き、ご飯を一緒に作って食べた。
そしてまた夜の営みを楽しんだ。
こうしてお泊まりは終わった。
先生との行為は週一くらいのペースでやっていた。家のみならず、ショッピングモールのトイレ…学校の職員トイレでやったことも一度だけあった。
2年生の終わり、先生は別の中学校へ異動することになった。同じ市内ではあったが、もう同じ学校にはいられないのだと思うと本当に寂しかった。
先生から携帯番号を貰ってはいたが、当時自分の携帯を持っていなかったため、連絡を取るのは難しかった。それでも何とか約束を取りつけて会えたのは中学3年生の春だった。
相変わらずイケメンで、優しくて、ベッドの上では甘く溺れていた。あり得ないくらいに愛おしくて、何度も何度も先生をいかせた。
「ぁぁぁああああ…もぅだめぇぇぇぇ…ん、ぉれ、ぉれ、壊れちゃうよぉ……」
そう喘いでしまわせるくらいに、攻めた。離れてしまった反動を全て、衝動をエネルギーにして励んだ。
潮まで吹いてしまった先生はこれまでにないくらいエロくなっていた。
それなのに、いやだからこそ。先生からこれが最後だと告げられたのはショックだった。
もう受験生なんだから、勉強に集中しなければならないと。確かに親の監視もきつくなり、正直この日出かけるのもやっとだった。
分かってはいたが、辛かった。僕のために言ってくれていたのだとしても。
でも本当の理由があることも薄々分かってはいた。今までなかった結婚指輪が部屋にあったからだ。こんなにいい人を女が放っておくはずはない、それはとっくの昔から考えてはいた。でも現実を見せられるのは思っていたよりもキツかった。
思えば、付き合おう、と言われたことはない。それは単純に年の差だけが理由だったのか、知る由もない。
先生の好きだという言葉は紛れもなく本心だったと思う。都合のいい解釈何かではなく、そう言える。でもそれはやっぱり、都合のいい存在としての好きだったのかもしれない。
身体の相性は良かったと自負していた。
だからきっと…
それきり僕の初めての相手は去った。
未練はたらたらだった。
高校で新しい誰かを本気で恋するまでは。
数日前、ユースケ先生を電車で見かけた。人は少なめだった。やっぱり僕はときめいてしまった。いつ見ても先生はかっこよかった。年月の隔たりを感じさせないほどには若々しかった。仕事帰りなのかどうか定かではなかったが、割ときっちりした服装に身を包んでいた。
柔らかそうな生地のパンツからは先生の脚のラインが想像出来る。股の辺りには恐らく金玉の膨らみが見受けられた。
結局、僕も顔と身体が好きだったのか、雰囲気とシチュエーションに酔っていただけなのか、見当もつかない。
先生に気づかれないまま、視線をかなり送ってしまっていたから気づかれたかもしれないが、僕は先に目的の駅に着いたので、下車した。
「「…閉まる扉にご注意ください…」」
電車は次の目的地へと進む。車内を見つめるも、先生と一度も目は合わなかった。
『別人だったのかも、他人の空似かもしれない』
そんな誤魔化しで自分が騙せてしまうほどに未練はとっくになくなっていた。
ふと思い出して、思い返してみた淡い過去の思い出。
《終》
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最後まで読んで下さり、ありがとうございます。
無事書きたかったこと、全てを書き終えました。
ふと蘇ったこの思い出を昇華したいと思い、普段は読む専門であった体験談というものを初めて書きました。誰かに伝わることで何となく気持ちが和らいだ気がします。
小説ちっくになり過ぎてしまったり、分かりにくい部分もあったかと思いますが、長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。